2022年9月28日 星期三

 〈十月の詩〉田村隆一


危機はわたしの属性である
わたしのなめらかな皮膚の下には
はげしい感情の暴風雨があり 十月の
淋しい海岸にうちあげられる
あたらしい屍体がある

十月はわたしの帝国だ
わたしのやさしい手は失われるものを支配する
わたしのちいさな瞳は消えさるものを監視する
わたしのやわらかい耳は死にゆくものの沈黙を聴く

恐怖はわたしの属性である
わたしのゆたかな血液のなかには
あらゆるものを殺戮する時がながれ 十月の
つめたい空にふるえている
あたらしい飢えがある

十月はわたしの帝国だ
わたしの死せる軍隊は雨のふるあらゆる都市を占領する
わたしの死せる哨戒機は行方不明になった心の上空を旋回する
わたしの死せる民衆は死にゆくもののために署名する

 


〈十月的詩〉◎ 邱振瑞 譯

 

危機是我的屬性

在我光滑的皮膚下

有激情的暴風雨  在十月

有新的屍體

被沖到孤寂的海岸

 

十月是我的帝國

我溫柔的手支配失去之物

我細小之眼監視消失之物

我柔軟耳朵聆聽垂死的沉默

恐懼是我的特性

在我充沛的血液裡

流淌著殺戮萬物的時刻 在十月

有新的飢餓

在清冷天空中顫抖

 

十月是我的帝國

我死亡的軍隊占領雨陣覆蓋的都市

我死亡的巡邏機在失蹤的心靈上空盤旋

我死亡的民眾為了垂死者簽名

 


(附記:即將進入十月金秋,俄羅斯入侵烏克蘭敗局漸露,普京強行徵兵30萬人投入戰場,讀到田中隆一(1923-1998)這首反戰詩歌,感觸特別深。)

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